労働金庫業態では健康管理課題を業態共通の経営戦略として位置付けて、「労働金庫健康経営宣言」を策定しています。当金庫では「労働金庫健康経営宣言」に基づき、自律的な健康づくりの支援や組織の持続的な価値向上を目的として、2025~2027年度までの行動計画である「新潟県労働金庫行動計画」を定めています。
また、「労働金庫健康経営宣言」および「新潟県労働金庫行動計画」を基に、単年度の行動計画である「健康経営実施計画」を策定しています。「健康経営実施計画」では、具体的な目標を定め、各施策の実施と効果の検証を行っています。
健康経営に取組んだ結果、2021年以降、5年連続で「健康経営優良法人」に認定されました。さらに、健康経営優良法人のうち上位500社が認定される「健康経営優良法人 ホワイト500」には、2023年以降、3連続で認定されています。

Ⅰ.労働金庫健康経営宣言(全国労働金庫協会策定)
1.労金業態は、「働く人の夢と共感を創造する協同組織の福祉金融機関」として、その社会的使命と役割を果たすために、職員が心身ともに健康で安心して働き続けることができる職場づくりをめざします。
2.各金庫・関連事業団体は、職員が心身ともに健康で安心して働き続けることができる職場づくりに向け、具体的な施策を積極的に推進します。
3.労金業態に働くすべての役職員並びにその家族は、ヘルスリテラシーの向上と健康な心身づくりを自律的に実践します。
Ⅱ.新潟県労働金庫行動計画
<新潟県労働金庫行動計画(取組期間:2025年度~2027年度)>
| 主要項目 | 具体的施策 |
|---|---|
| 健康管理態勢 |
・人事担当代表理事、産業医、人事部長、人事部健康管理担当者、産業看護専門職が連携して役職員の健康増進を図ることができる態勢を確立する。 ・保健衛生委員会では、PDCAサイクル(計画・実行・評価・改善)を活用し健康経営施策を継続展開する。 |
| ヘルスリテラシーの向上 | ・職員が健康な心身づくりを自律的に実践することができるよう、研修・セミナーの開催や情報提供を行う。 |
| 健康診断・事後措置 | ・健康診断と事後措置や健保組合との健診結果の共同利用を通じ、職員の疾病の早期発見と生活習慣病等の予防の支援を行う。 |
| 過重労働対策 | ・長時間労働による職員の健康障害を防止するため、労使共同で時間外労働の削減を中心とした総労働時間の削減に取り組む。 |
| メンタルヘルス対策 |
・ストレスチェック制度等を有効活用しながら、日常的なケアの推進に努め、組織的な未然防止に取り組むこととし、メンタルヘルス不全の未然防止に有効となるセルフケア、ラインケアの重要性について全職員に啓発を行う。 ・厚生労働省の指針「職場における心の健康づくり」をもとに、「セルフケア」、「ラインケア」、「産業医等による専門的ケア」、「事業所外資源ケア」の4つのケアを実施する。 |
| 受動喫煙対策 | ・望まない受動喫煙を防止することは、マナーではなくルールである(健康増進法)ことを踏まえ、全店での全面禁煙をはじめ、法令遵守や役職員の健康管理、CSRの観点で受動喫煙対策に取り組む。 |
| 労働災害の防止 |
・職員の安全と健康を確保し労働環境の改善を図るため、労働安全衛生マネジメントシステムを活用する。 ・業務災害の発生防止に向けて労使共同で取り組む。 |
↓
| 到達目標 |
|---|
|
・アブセンティーズムの改善(疾病による欠勤・休職者の減少) |
↓
| 最終目標 |
|---|
|
生産性指標の向上 |
Ⅲ.健康経営の目的と体制
<目的>
当金庫が理念を実践し役割発揮をするには、労働生産性を高め、働く人に必要とされる質の高いサービスを提供することが必要となります。
そのためには、労働金庫事業に携わる職員が健康でいきいきと働き能力を十分に発揮できる職場環境の構築が必要です。当金庫では、労働金庫事業の維持・発展のため、職員の健康管理を経営的な視点で考え戦略的に実践する健康経営に取組んでいます。
<推進体制>
| 主体 | 役割 |
|---|---|
| 理事会 | ・役職員の健康管理を経営戦略としてとらえ、健康経営を推進する。 |
| 常務会 | ・産業医・産業看護専門職が同席のうえ、健康経営に関する課題のPDCAを、半期ごとに実施する。 |
| 理事長 |
・健康経営推進の最高責任者として全体を統括する。 ・健康経営に取組む意義等を金庫内外へ発信する。 |
| 人事担当代表理事 | ・健康経営責任者として各施策の実施を統制する。 |
| 保健衛生委員会 | ・健康経営実施計画の進捗状況を踏まえて、評価および改善について協議する。 |
| 人事部 | ・健康経営の主管部(事務局)として、健康経営実施計画の各施策を実行する。 |
| 産業医 |
・研修等による職員への健康教育や面接指導を行う。 ・健康経営施策の実施に関して、医学的見地から意見具申する。 |
| 産業看護専門職 |
・職員の疾病予防と積極的な健康の保持増進への支援を行う。 ・職員が自律的に健康の保持増進を行うよう指導する。 ・具体的な施策を企画する。 |
| 部店長 |
・部店内の会議、研修等を活用して職員へ健康経営の取組みの意義を伝える。 ・健康経営推進者兼衛生推進者として、健康経営施策を実践・推進するほか、健康経営施策の実施状況の把握、指導対象職員の進捗管理等、人事部への報告・相談等を行う。 ・健康経営実施計画に基づき、各部店の実態に即した健康経営施策を企画・実施する。 |
| 労働組合 |
・保健衛生委員会等を通して職員の健康課題を共有する。 ・保健衛生委員は各施策について主体的に関与する。 ・健康経営実施計画の内容について組合員に周知する。 ・健康経営実施計画の策定過程で組合員から意見を集約する。 |
| 職場衛生委員会 (本店、事務集中センター) |
・事業場(本店、事務集中センター)の健康障害の防止および健康の保持増進等を調査・審議する。 |
| 衛生管理者 (本店、事務集中センター) |
・事業場(本店、事務集中センター)の衛生状態、作業環境の問題の有無を巡回等で確認する。 |
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Ⅳ.2025年度新潟県労働金庫健康経営実施計画
1.2025年度目標(抜粋)
<目標設定に至った背景>
業務内容の拡大等に伴い、業務密度が高まる中で職員間のコミュニケーション低下等に起因して、メンタルヘルス不全による休職者や、業務効率が低下している職員が少なからず発生しています。このような職員の健康課題に向き合うために、「健康度」「安定度」の各区分において、職員の健康に関する指標を開示するとともに目標を設定し、健康経営施策の評価をしています。
また、当金庫における健康経営の最終目標は全職員が各自の能力を最大限発揮することによる生産性の向上であり、健康経営全体の具体的な成果指標として「労働生産性(労働時間あたり付加価値)」の目標数値を設定しています。
〇健康経営全体の具体的な数値目標
| 区分 | 項目 | 指標 | 2024年度実績 | 2025年度目標 |
|---|---|---|---|---|
| 労働生産性 | 労働時間あたり付加価値(理論値) | 業績数値÷全職員総労働時間 | 13.6 | 増加 |
〇健康課題の改善の具体的な数値目標
| 区分 | 項目 | 指標 | 2024年度実績 | 2025年度目標 (前年度比) |
|---|---|---|---|---|
| 健康度 | 身体的指標 | 疾病による休職者数 | 11人 | 減少 |
| アブセンティーズム指数 ※疾病による休職の延べ日数 (営業日のみカウント) |
697日 | 減少 | ||
| プレゼンティーズム指数 | 8.0 | 低下 | ||
| 生活習慣指標 | 運動習慣者比率 | 19.8% | 上昇 | |
| 適正体重維持者比率 | 65.9% | 上昇 | ||
| 飲酒習慣者率 ※「生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している者」 |
7.8% | 低下 | ||
| 喫煙率 | 12.3% | 低下 | ||
| 心理的指標 | ワークエンゲージメント指数 | 2.2 | 上昇 | |
| 就業関連指標 | 平均総労働時間 | 1701.2時間 | 減少 | |
| 平均時間外労働時間 | 147.8時間 | 減少 | ||
| 年休取得 | 15.9日 | 増加 | ||
| ストレス指標 | ストレスチェック指標 ※高ストレス者率 |
8.7% | 低下 | |
| 安定度 | 離職率 | 離職率 | 3.5% | 低下 |
| 平均勤続年数 | 19年6ヵ月 | 上昇 |
・アブセンティーズム
健康問題による欠勤で労務提供ができないこと
測定方法:全職員(休職者を含み、出向者を除く)の私傷病による欠勤・休職の延べ日数
・プレゼンティーズム
健康問題により業務効率が低下していること
測定方法:職員アンケートにより、病気やけががないときの仕事の出来を10点とした平均点
・ワークエンゲージメント
仕事に対してポジティブで充実した心理状況
測定方法:ストレスチェック結果「個人のいきいき」より(最高4点)
※実施時期や測定範囲により回答対象者(回答率の分母)は異なります。
2.健康経営の目標指標
健康経営実施計画の効果を検証するため、以下の目標指標を設定する(図式化したものは「健康経営戦略マップ」のとおり)。
| 健康課題 |
|---|
|
「からだの健康」「こころの健康」「労働災害」 |
↓
| 各施策における行動目標 |
|---|
|
「Ⅲ.具体的施策」の各項目に記載のとおり |
↓
| 結果目標 |
|---|
|
・健康経営の認知度の向上 |
↓
| 到達目標 |
|---|
|
・アブセンティーズム指標の改善(疾病による欠勤・休職者の減少) |
↓
| 最終目標 |
|---|
|
生産性指標の向上 |
※ アブセンティーズム指標:全職員によるのべ私傷病欠勤休職日数
※ プレゼンティーズム指標:病気やけが等がないときに発揮できる仕事の出来を10点で計測した全職員平均スコア
※ ワークエンゲージメント指標:ストレスチェックにおける「個人のいきいき」(4点満点)で計測した全職員平均スコア
※ 生産性指標:経常収益を全職員総労働時間で除した数値
3.健康経営戦略マップ
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Ⅴ.各種指標の経年変化
| 項目 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 |
|---|---|---|---|
| 定期健康診断受診率 | 100.0% | 100.0% | 100.0% |
| 定期健康診断後の精密検査受検率 | 100.0% | 100.0% | 100.0% |
| ストレスチェック受検率 | 95.7% | 100.0% | 100.0% |
| 高ストレス者率 | 10.8% | 8.6% | 8.7% |
| 平均年間所定外労働時間 | 142.6時間 | 147.8時間 | 147.0時間 |
| 平均年次有給休暇取得日数 | 16.1日 | 15.7日 | 15.9日 |
| 喫煙率 | 14.7% | 14.1% | 12.3% |
| 運動習慣者率 | 14.5% | 12.1% | 19.8% |
<健康経営の取組みによる効果>
当金庫では、職員の「自己管理」を支援するという立場から各種取組みを実施してきましたが、2019年度より「健康経営実施計画」を策定し、金庫と職員が一体となった「共同管理」という考え方に方向転換し、健康経営を推進してきました。
この間の様々な取組みにより、職員から「健康を自分事として考えるようになった」「管理職が部下の健康管理に関心を持つようになったと感じる」「健康経営計画の趣旨を理解することで、健康に働き続けることの重要性を認識し、自身の働き方を見直す機会となった」などの意見・感想などがあり、健康に関する意識が醸成されていると評価しています。
健康への意識の高まりにより、労働時間関連や運動習慣者率等の指標の改善につながっています。また、健康経営の効果を表す指標である「労働時間あたり付加価値(理論値)」は前年度より増加しています。
| 項目 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 |
|---|---|---|---|
| 労働時間あたり付加価値※理論値 | 11.8 | 12.1 | 13.6 |
Ⅵ.健康経営の推進に関する主な取組み(健康課題を解決するための具体的な取組み内容)
1.禁煙対策
タバコの健康被害等を繰り返し周知することと併せて、受動喫煙防止等を目的として、全店の建物・敷地内の全面禁煙を継続するとともに、公共の場所など喫煙禁止場所で喫煙しないことや、たばこのポイ捨て禁止等、社会マナーについての啓発をしています。
また、喫煙率低下の取組みとして、タバコの健康被害についての啓発実施や、健康指導の際に禁煙に向けた啓発を行うほか、健康保険組合と連携し、オンラインによる禁煙支援プログラムによる卒煙支援を紹介しています。
〇禁煙の日の周知ポスターの掲示
2.健康課題に対するセミナー
性別固有の疾病等の対処法や予防策を学び、疾病等による欠務(アブセンティーズム)や本来の力が発揮できない状態(プレゼンティーズム)による生産性低下を防止することとあわせて、職場内の他の職員に対して「おたがい様」の気持ちで接することで、良好な職場環境を構築することを目的として開催しています。
<2024年度>
テーマ「性別による健康課題」
セミナー参加者の満足度※:69.1%
セミナーの参加者数:511人
<2023年度>
テーマ「生き生きと働き続けるために~女性の健康推進と周囲の理解促進をめざして~」
セミナー参加者の満足度※:62.6%
セミナーの参加者数:521人
<2022年度>
テーマ「男性にも知ってほしい、女性の健康を考えるセミナー」
セミナー参加者の満足度※:95.3%
セミナーの参加者数:286人
※満足度は5段階評価で4以上の割合
〇セミナー風景
3.運動習慣の定着
職員一人ひとりが健康を自分ごととして考え、健康経営への参画意識を高めるため、毎日ラジオ体操を実施しているほか、運動部への活動支援や部店一丸となって行う「健康強調月間」の取組み等、運動習慣の定着を図っています。また、これらの施策によって、健康づくりをきっかけとした良好なコミュニケーション環境の構築をめざしています。
<取組内容>
〇ラジオ体操(全職場で実施)
2024年度参加率:79.1%
2023年度参加率:78.5%
2022年度参加率:76.3%
〇「体がほぐれる体操」セミナー
〇文体部活動(テニス部)
Ⅶ.労働安全衛生・リスクマネジメント
健康でいきいきと働くためには健康習慣の定着やヘルスリテラシーの向上はもちろんのこと、安心して働くことのできる安全な職場環境が必要です。当金庫では保健衛生委員会での協議を踏まえ、労働災害の発生件数ゼロをめざして以下の取組みを行っています。
①事務室・金庫室・廊下・階段など、労働災害発生の懸念がある場所を特定したうえで、リスク評価に応じた防止策の実践
②各部店の定例労使協議の議題として、四半期ごとの労働災害防止に関する協議
③全店を対象とした職場安全点検の実施
④労働災害未然防止状況について、保健衛生委員会での協議
<当金庫の労働災害(業務災害)発生状況>
| 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | ||
|---|---|---|---|---|
| 件数 | 5 | 1 | 6 | |
| 内訳 | 滑り | 1 | 0 | 0 |
| つまずき | 2 | 1 | 2 | |
| 踏外し | 1 | 0 | 1 | |
| 重いもの | 1 | 0 | 0 | |
| その他 | 0 | 0 | 3 | |
<リスク評価>
| 作業名 | 危険性又は有害性と発生のおそれのある災害 | すでに実施している災害防止対策とリスクの見積り | |||
|---|---|---|---|---|---|
| 実施している災害防止対策 | 重篤度 | 可能性 | 優先度 (リスク) |
||
| 文書ファイル格納作業 | 文書箱の格納、搬出時に急に重いものを持つことによる腰痛 | ・ラジオ体操の実施 ・職場でのストレッチ |
○ | ○ | Ⅰ |
| 階段昇降時 | 事業所内の階段昇降時の踏み外しによる転倒 | ・危険個所の周知 ・階段の清掃 |
○ | ○ | Ⅰ |
| 金庫室内作業 | 金庫室内でつまずいたことによる転倒 | ・危険個所の周知 ・金庫室内の整理整頓 |
○ | ○ | Ⅰ |
|
[災害の重篤度] ×=致命的・重大 △=中程度 ○=軽度 [発生可能性] ×=頻繁・可能性が高いか比較的高い △=時々・可能性がある ○=ほとんどない・可能性がほとんどない |
[優 先 度] Ⅲ=直ちに解決すべき又は重大なリスクがある。 Ⅱ=速やかにリスク低減措置を講ずる必要のあるリスクがある。 Ⅰ=必要に応じてリスク低減措置を実施すべきリスクがある。 |
<労働災害に関する保健衛生委員会での協議状況(2024年4月~2025年11月)>
・2024年4月19日 ・2024年10月25日 ・2024年11月15日 ・2025年3月24日
・2025年5月20日 ・2025年6月19日 ・2025年11月21日
Ⅷ.健康関連施策への投資(抜粋)
対象者:全役職員
| 取組 | 健康投資額 (単位:円) |
|---|---|
| 健康診断 | 4,908,003 |
| 健康管理システム | 889,899 |
| 健康経営関係セミナー費用 | 65,018 |
以上









